子供たちが大きくなって大きな車はいらないから、軽自動車に乗り換えようかな?税金や車検代は普通車より結構安くなるけど、自動車保険の保険料もすごく安くなるのかな?
という軽自動車への乗り換えを考えている方の疑問にお答えします。
もくじ
今や新車の3台に1台は軽自動車
2018年の自動車販売台数は、普通乗用車 3,347,943台に対し軽自動車は1,924,124台となっています。
( 一般社団法人日本自動車販売協会連合会/一般社団法人 全国軽自動車協会連合会 調べによる)
つまり、新車の3台に1台以上は軽自動車であり、長期間で見るとその割合は徐々に増えているのが現状です。
軽自動車が人気の理由
軽自動車の割合が増えている主な理由は維持費の安さと小回りの良さが挙げられるのではないでしょうか。
自動車税や重量税などの税金が安く、タイヤなどの消耗品代も安いので結果的に維持費は安くなります。
また、車体が小さいので、狭い道だらけの日本の道路事情を考えると運転しやすいというのは間違いありません。
ただ、これもよく言われる「燃費がよい」という点は、必ずしも正しくありません。
近年の軽自動車は、装備も普通自動車並みになり居住性も遜色ないモデルが増えています。
その結果、車両重量が重くなってもエンジンの大きさは変わらないため、車種によってはアクアのような普通車の配備リッド車のほうが燃費はよくなります。
とはいえ、通常の走り方をする限りでは、自動車保険料以外のランニングコストは一般的に軽自動車のほうが安くなると言えると思います。
車両価格に関しては、現在は装備が充実しているモデルも多く、普通自動車と変わらないか、むしろ高額になるようなモデルもあります。特に1~1.3リッターのコンパクトカーと比較すると、思わぬ結果が出るかもしれません。
では、自動車保険の保険料に関してはどうなっているのでしょうか。
軽自動車の自動車保険はどうやって決まっているのか
軽自動車の自動車保険の計算に関しては、普通自動車と違いがあります。
軽自動車は料率クラスがない
普通自動車では、保険料の計算に「型式別料率クラス」が適用されています。
詳しくは、こちらの記事にまとめてありますが、簡単に言うと車種別に異なる料率クラスが適用されているため、車種別に保険料が違います。
ところが、軽自動車においては料率クラスが適用されておらず、車種が変わっても基本的には保険料は変わらないようになっています。
後で見積結果をまとめてありますので、もうしばらくこのまま読み進めてください。
2020年からは軽自動車にも料率クラスが適用予定
しかし、現在の軽自動車はワンボックスやトールタイプ、SUVやスポーツカーなど、軽自動車といっても多種多様になっています。
それにも関わらず、軽自動車だけ車種毎に差がないというのはおかしい、ということで、損害保険料率機構と日本自動車工業会が軽自動車への料率クラス導入に関して検討していました。
そして、ついに2020年1月1日までに、軽自動車にも型式別料率クラスが導入されることが決定しています。
参考:自動車保険参考純率改定のご案内(損害保険料率機構のホームページより)
2019年6月現在では、まだ導入されていませんが、2020年になるのと同時に導入されることが予想されます。
そうなれば、事故の統計結果などから保険料が上がる車種と下がる車種が発生するものと思われます。
クルマ選びをするときも、車種による保険料の違いがあることを理解しておくのが重要になってくるかもしれません。
とはいえ、新車の購入価格に比べれば、その差はわずかとも思われるので、あまり神経質になることはないかもしれません。
軽自動車の自動車保険の保険料を見積もってみた
それでは、実際に軽自動車の保険料は普通自動車に比べて安いのかを見積もりを取って比較してみました。
比較に使った車種および保険会社は次の通りです。
・軽自動車
2018年販売台数1位、2位であるホンダNBOXとダイハツムーヴを選びました。
・普通自動車
2018年販売台数1位であり、購入時も競合になる可能性がある日産ノートを選びました。
・保険会社
ネット自動車保険で人気が高い、ソニー損保、SBI損保、セゾン自動車火災(おとなの自動車保険)の3社を選びました。
見積時の保険内容は下記のとおりです。
車名(型式):日産 ノート(HE12)/ホンダ NBOX(JF2)/ダイハツ ムーヴ(LA810S)
初年度登録年月:平成29年6月
主な使用地:東京都
>主な使用目的:日常・レジャー< 年間走行距離:8,000km<
■主な運転者(記名被保険者)の情報
免許の色 : ブルー
契約者・所有者との関係:本人
■契約情報
等級 :7等級(事故有係数適用期間 0年)
車両保険 : あり(一般) 車両保険価格 160万円、免責金額 5-10万円
対人・対物賠償:無制限
人身傷害 : 3,000万円(車に搭乗中の事故のみ補償)
搭乗者傷害 : なし
■特約情報
運転者限定特約:夫婦限定
弁護士費用特約
自動ブレーキ割引
新車割引
証券非発行割引
ロードサービス
車両保険なしの場合
まずは、車両保険なしの結果です。
NBOX | ムーヴ | ノート | |
---|---|---|---|
SBI損保 | 29,480 | 29,480 | 29,750 |
おとな | 36,300 | 36,300 | 38,040 |
ソニー損保 | 35,350 | 35,350 | 37,510 |
結果を見ればお分かりの通り、NBOXとムーヴでは車両保険がない場合すべての会社で同じ保険料になりました。
一方、ノートと比較すると、ノートには安全ブレーキ割引が適用されているにも関わらずノートのほうが高くなっています。ただ、差額は自動車税や重量税と比べるとわずかな差になっています。
車両保険ありの場合
次に車両保険ありの場合の結果です。
NBOX | ムーヴ | ノート | |
---|---|---|---|
SBI損保 | 54,830 | 54,830 | 68,720 |
おとな | 67,730 | 67,730 | 83,540 |
ソニー損保 | 71,740 | 71,740 | 93,540 |
こちらも軽自動車の2モデルはいずれの会社も差がないことがわかりました。
ノートとの比較では、自動車保険なしの時と比べて差額が大きくなっています。
車両保険だけで見ると、軽自動車とノートとの差は他の保険と比べると大きいことがわかります。
軽自動車の自賠責保険の保険料は安い?
一方、自賠責保険に関しては以下のようになっています。
・軽自動車
24カ月:25,070円(1年間あたり12,535円)
・普通自動車
24カ月:25,830円(1年間あたり12,915円)
差はわずかですが、軽自動車のほうが安くなっています。
以前はもっと差が大きかったのですが、徐々に差が小さくなっています。
そのうち同額にされてもおかしくないのかもしれません。
まとめ
記事をまとめます。
- 軽自動車の自動車保険では型式別料率クラスが適用されていないため保険料は車種を問わず同じです。
- 見積の結果、軽自動車は普通自動車よりも自動車保険の保険料が安いことがわかります。
- 2020年1月までには軽自動車にも型式別料率クラスが適用され、自賠責保険も含め、自動車保険に関しては軽自動車と普通自動車の差はどんどん小さくなっています。
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