三井住友海上の自動車保険について知りたい!
サッカー日本代表の試合を見ると必ずCMが流れるし、自動車保険のコマーシャルもサッカーのゴールを意識しているけど、肝心の内容はどうなんだろう・・・?
という、三井住友海上についての疑問にお答えします。
・ドラレコ特約の導入を検討している人
・手厚いロードサービスを期待している人
もくじ
三井住友海上はどんな保険会社?
三井住友海上火災保険は、2001年10月に三井海上火災と住友海上火災が、三井海上火災を存続会社として合併して発足した会社です。
東京海上ホールディングス、SOMPOホールディングスと並んで「三メガ損保」と呼ばれるMS&ADインシュアランスグループホールディングスの中核をなしています。
2015年にはセブンイレブンで契約できる24時間単位型の「1DAY保険」を発売しました。
三井住友海上の自動車保険の特長は3つ
三井住友海上の自動車保険(任意保険)のうち、ここでは個人・一般家庭向けの「GK クルマの保険」についてまとめます。
「GK クルマの保険」の特長は以下の3つです。
3年までの長期契約が可能
三井住友海上では、1年契約以外にも、2年、3年の長期契約(ニューロング)が選べます。長期契約の場合、1年目の保険料は1年契約と同じですが、2年目以降の保険料は事故があってもなくても、1年契約を契約するよりも約2%安くなります。
ドライブレコーダーを活用した「GK 見守るクルマの保険(ドラレコ型)」
メガ損保各社のなかでは最後発となりましたが、2019年からドライブレコーダーを活用した「GK 見守るクルマの保険(ドラレコ型)」の提供を開始しました。専用ドライブレコーダーを設置することで以下のサービスを受けることができます。
事故緊急自動通報サービス
事故発生による衝撃を検知すると、自動的に三井住友海上や家族に通知されると同時に、事故時の映像は自動的に送信され、その映像をもとに事故対応が行われます。
通知を受けたオペレーターは安否確認の連絡をしますが、返事がなく意識不明と判断した場合は代わりに救急車を呼んでくれるなど、まさかのときにも安心のサポートがついています。
安全運転支援アラート
事故につながる恐れがある車の動きを専用ドライブレコーダーが検知すると、ドライバーに音声と画面表示で注意喚起をしてくれます。
車間距離が詰まったとき、車線を外れて走行したとき、高速道路を逆走している可能性があるとき、あらかじめ指定した区域外を走行したとき、など他にもさまざまなアラートが用意されています。
専用ポータルサイトを利用したレポート機能
ドライブレコーダーが記録したデータから、1回の運転ごと、月間の運転傾向を分析した運転診断レポートを作成します。レポートは専用ページからいつでも参照できます。
また、見守りサービスとして、事前に設定した家族のメールアドレスに月間の運転診断レポートや安否確認デスクの対応結果などを自動的に送ってくれます。
月額料金は損保ジャパン日本興亜と同額の850円です。運転に不安があったり事故時の対応が心配だったりする方には特におすすめのサービスです。
手厚いサポートが受けられるロードサービス
「おクルマQQ隊」と名付けられたロードサービスは、他社と比較しても手厚いサポートが得られます。30分以内の応急処理の内容は他社と同じですが、レッカー代の上限30万円はレッカー移動だけなら東京―大阪間に相当する500km程度まで可能です。
この30万円には、落輪でクレーン作業が必要になった場合の費用も含まれます。クレーン作業は実費と言われる会社もあるなかで、この差は小さくないと思います。
さらに、車がレッカーされたときに宿泊が必要になった場合の臨時宿泊費用は15,000円まで補償されますが、他社はほとんど1万円が限度なので、ここでも大きな差があります。
三井住友海上の自動車保険のメリット・デメリットとは?
三井住友海上の自動車保険のメリットとデメリットを私なりの視点で整理しました。
三井住友海上の自動車保険のメリット
三井住友海上の自動車保険を選ぶメリットのひとつは、3年までの長期契約が選べる点です。長期契約の場合、期間中事故を起こしても、1年契約を更新する場合と比較して、2%割引になります。
長期契約をすれば必ず安くなると保障されているのは、楽天損保の長期契約と比べると安心して選択できる点であると言えます。
また、ドラレコ型の契約内容を他社と比較すると、最後発だった分、補償の手厚さやドラレコの機能ではより充実しています。
特に登録した地域外を走行すると家族がスマホで通知を受け取れるのは、高齢の親の運転に対する備えとして役立つ機能です。
そして、代理店型の他社と比較しても手厚い補償を受けられるロードサービスもメリットのひとつと言えます。
三井住友海上の自動車保険のデメリット
デメリットとしてまず挙げられるのは、保険料の高さでしょうか。他の代理店型の保険会社と比べても、保険料の水準は高いです。
また、代理店型共通のデメリットとして、契約の諸手続きなどを代行する代理店担当者の当たりはずれで印象も変わってしまうことが挙げられます。
そのほか、約4,900というロードサービスの拠点数は、代理店型の保険会社どうしで比較すると、損保ジャパン日本興亜の13,000、東京海上日動の8,500と比べても圧倒的に少ないといえます。
カタログ上の数字では、レッカー移動約500kmまで、など手厚い補償内容になっていますが、サービス拠点の少なさのために期待するような対応が得られないことはないかも気になります。
三井住友海上の自動車保険の評判は?
実際のユーザーは三井住友海上の自動車保険についてどう評価しているか、実際の口コミ情報を調べてみました。
よい評価
- 電話で即日契約内容を変更できるので、子供の帰省時に一時的に年齢制限を変更できて保険料も節約できる。
- 自損事故で3度お世話になっているが、いずれもサクサク処理してもらえた。
- 事項対応によける初動がとても早く、事故発生後パニックになりつつあった現場も落ち着き安心できた。
悪い評価
- 事故の後遺症で通院が必要で、医者からも通院が必要と言われているのに、医者でもない一担当者が「医師と同等の知識があるから」と一方的に通院を打ち切られた。しかも打ち切りから1ヵ月以上連絡なし。
- もらい事故をしたときに、高圧的な態度で、支払金額を出し渋り「ウチは払えません」の一点張り。ちっとも話が進まずいつまでも解決しない。
- 事故時の対応が上から目線で最悪だった。あまりにもひどかったのでディーラーや知り合いの弁護士に対応を依頼したら態度が変わり、急に下手に出てきた。人によって態度を変えるなど人としてどうかと思う。
三井住友海上の自動車保険でおすすめの補償内容は?
まずは、三井住友海上の自動車保険の詳細です。
※以下の内容は保険始期日が2019年1月1日以降の契約の説明となりますのでご注意ください。
補償内容
三井住友海上が考えるおすすめの補償内容が反映された「安心基本プラン」は以下のとおりです。
賠償に関する補償 | |
対人賠償責任保険 | 自動車事故で他人を死傷させたときの補償 |
対物賠償責任保険 | 自動車事故で他人の財物に損害を与えたときの補償 |
対物超過修理費用特約 | 事故相手の車の修理費が時価を超えた場合 50万円を限度に補償 |
自分や同乗者への補償 | |
人身傷害保険 | 自動車事故で自分や同乗者が死傷したときの補償 |
入院・後遺障害時における 人身傷害諸費用特約 | 事故で入院または後遺障害が残った場合 一時的に必要な生活費などを補償 |
傷害一時金特約 (1万円・10万円) | 人身傷害保険の対象になる事故で入院したときに 日数に応じて一時金が支払われる |
自分の車の補償 | |
車両保険 | 自分の車が受けた損害に対する補償。 エコノミータイプは「車両保険「10補償限定」特約」 |
車両保険無過失事故特約 | 自分の過失がない事故で受けた損害で保険を使っても ノーカウント事故として扱われる(車両保険に自動セット) |
全損時諸費用特約 | 車が全損したときに車両保険金額の10%の保険金が支払われる。 |
その他の補償 | |
他車運転特約 | 他人の車を運転中に起こした事故の補償 |
臨時代替自動車特約 | 契約車修理中の代車で事故を起こしたときに 保険金が支払われる |
不正アクセス・車両の欠陥 等による事故の被害者救済 費用特約 | 車の欠陥、ハッキングなどが原因の法律上 自分に賠償責任がない事故で他人に損害を与えたときの補償 |
心神喪失等による事故の 被害者救済費用特約 | 心神喪失などの状態で起こした法律上 自分に賠償責任がない事故で他人に損害を与えたときの補償 |
割引制度
割引種類 | 備考 |
---|---|
ゴールド免許割引 | 割引率:最大15% |
新車割引 | 保険始期月が初度登録年月から49ヶ月以内 |
ASV割引 | 割引率:9% |
長期優良契約割引 | 20等級、事故有係数適用期間0年で1年間無事故なら2%割引 |
ハイブリッド電気自動車割引 | ECOカー割引:割引率3% |
福祉車両割引 | 割引率:3% |
セカンドカー割引 | |
ノンフリート多数割引 |
事故対応
― | 概要 |
---|---|
現場急行サービス | なし |
事故受付時間 | 24時間365日 |
事故発生時の対応 | 要望に応じて、相手、医療機関、修理工場、レンタカー会社などへの連絡を実施 |
特長 | 夜間・休日でも初期対応を実施 |
ロードサービス
項目 | 内容 |
---|---|
拠点数 | 約4,300ヵ所 |
無料レッカー範囲 指定工場以外の上限 | 最大30万円(車両保険付帯時は車両保険金額の10% または30万円の高いほう) |
現場対応可能時間 | 30分程度 |
ガス欠時のガソリン代 | 年一回10Lまで |
キー閉じ込み時の開錠 | ○ |
キー紛失時の開錠・キー作成 | × |
バッテリー上がり時のジャンピング | 年一回限り |
パンク時のスペアタイヤ交換作業 | ○ |
油脂類代 | × |
冷却水代 | × |
各種灯火類のバルブ代 | × |
落輪引き上げ | 最大30万円(車両保険付帯時は車両保険金額の10% または30万円の高いほう) |
修理後搬送費用 | 引取費用と合わせて15万円限度 |
修理後車両引取費用 | 搬送費用と合わせて15万円限度 (自己負担額1000円) |
宿泊費用 | 1泊1名15,000円まで |
帰宅/目的地到着費用 | 1人当たり2万円まで(自己負担額1000円) |
レンタカー(代車)費用 | 1日7000円限度(事故は最大30日、故障は最大15日) |
見積時に自動的に提示される2つのプラン
三井住友海上では自動的に3つのプランが提示されます。
パンフレットやホームページで説明されている「安心基本プラン」に近い内容になっています。
・プラン2
人身傷害や車両保険の補償がプラン1より手厚く設定されています。
・プラン3
保険金の倍額払い特約がついたり、弁護士特約・日常生活賠償特約もついた手厚いプランです。
それぞれのプランの内容は以下の通りです。
プラン1 | プラン2 | プラン3 | |
---|---|---|---|
対人賠償 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
対物賠償 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
対物超過修理費用特約 | ○(自動付帯) | ○(自動付帯) | ○(自動付帯) |
人身傷害種類 | 契約車搭乗中のみ | 契約車搭乗中のみ | 契約車搭乗中のみ |
人身傷害金額 | 3000万円 | 5000万円 | 5000万円 |
搭乗者傷害 | なし | なし | なし |
無保険車傷害 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
自損事故 | 人身傷害に含む | 人身傷害に含む | 人身傷害に含む |
車両保険種類 | 一般 | 一般 | 一般 |
車両保険自己負担額 | 5-10万円 | 0-10万円 | 0-10万円 |
主な特約 | 傷害一時金(1・10万円)特約 車両保険無過失事故特約 全損時諸費用特約 他車運転特約 | 傷害一時金(1・10万円)特約 車両保険無過失事故特約 全損時諸費用特約 他車運転特約 | 傷害一時金(1・10万円)特約 (倍額払特約付) 車両保険無過失事故特約 全損時諸費用特約(倍額払特約付) 他車運転特約 弁護士特約(自動車事故限定型) 日常生活賠償特約 |
三井住友海上の自動車保険でおすすめのプランや特約は?
見積画面上ではプラン3だけが内容が編集できます。弁護士特約や日常生活特約はこのプランにしか含まれないので、「プラン3」から内容を絞っていくのがよいと思います。
わかりにくいのが「安心基本プラン」には含まれている「人身傷害諸費用特約」が、自動提示されるプランにはセットされていません。入院時や後遺障害が残ってしまったときに必要となる費用の補償を受けたい場合はこの特約が必要になりますのでご注意ください。
全体的に保険料が高いので、プラン3のなかから削る方向で考えると、傷害一時金や全損時諸費用の倍額払特約を外し、人身傷害の金額を3000万円に変更すると5000円弱削減できます。
オプションで追加できる補償・特約には以下のような特約があります。★はおすすめの特約です。
自分や同乗者への補償 | |
自動車事故特約 | 他人の車の運転中や歩行中の事故でも人身傷害保険で補償される。 |
交通乗用具事故特約 | 自転車どうしの事故も人身傷害保険で補償される。 |
傷害一時金(1万円・10万円)倍額払特約 | 傷害一時金特約の保険金が倍額支払われる。 |
搭乗者傷害(死亡・後遺障害)特約 | 自分や同乗者が死亡または後遺障害が残った時に定額の保険金が支払われる。 |
自分の車の補償 | |
新車特約 | 修理費が新車価格の保険金額の50%以上の損害を受けたときの新車の購入費を補償。 |
車両全損(70%)特約 | 修理費が車両保険金額の70%以上となった場合に全損とみなして補償。 |
車両超過修理費用特約 | 車の修理費が車両保険金額を上回ったとき差額について最大30万円まで補償。 |
レンタカー費用特約 | 事故で車を修理中に必要なレンタカー費用を補償。 |
全損時諸費用倍額払特約 | 全損時諸費用の保険金が2倍支払われる特約。 |
車内手荷物等特約 | 事故で車内の動産(カメラ・ゴルフセットなど)が受けた損害に対する補償。 |
地震・噴火・津波「車両全損時定額払」特約 | 通常の車両保険で補償されない災害(地震・噴火・津波)による損害に対する補償。 |
その他の補償 | |
弁護士費用(自動車・日常生活事故型)特約 ★ | 示談交渉のため弁護士を依頼したいときの補償。 自動車事故以外の事故でも使用できる。 |
弁護士費用(自動車事故型)特約 | 示談交渉のため弁護士を依頼したいときの補償。 ただし、自動車事故に限る。 |
弁護士費用(自動車・自転車事故型)特約 | 示談交渉のため弁護士を依頼したいときの補償。 ただし、自動車と自転車の事故限定。 ※自転車賠償特約セット時のみセット可能 |
ファミリーバイク特約 ★ | 125㏄以下のバイクを運転中の事故に対する補償。 人身傷害型と自損・無保険車傷害型の2つがある |
日常生活賠償特約 | 日常生活で他人を死傷させたり損害を与えたりしたときの補償 |
自転車賠償特約 ★ | 自転車事故による死傷を補償。 |
ドライブレコーダーによる事故発生の通知等に関する特約(ドラレコ特約) | GK 見守るクルマの保険(ドラレコ型)のサービスを受けられる |
まとめ
三井住友海上の自動車保険「GK クルマの保険」の特徴は以下の通りです。
- 三井住友海上「GK クルマの保険」の特徴は「3年までの長期契約可能」「ドライブレコーダーを活用したサービス」「ロードサービス」です。
- 保険料は他社と比較しても高いといえますが、基本の補償やロードサービスは手厚いものになっています。
- 保険料は全体的に高いので、契約前に長期契約などの割引制度の活用や補償内容の見直しを検討することをおすすめします。
自分にあった自動車保険を選ぶには、複数の保険会社から見積もりを取り、内容を比較して検討することが重要です。
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