アクサダイレクトの自動車保険について知りたい!
コマーシャルはよく見るけれど、外資系ということくらいしか会社のことはわからない。でもよく名前を聞くということは、信用してよい会社なのかな・・・?
という、アクサダイレクトについての疑問にお答えします。
・年間走行距離が少なめの人
・アクサダイレクト独自の特約に魅力を感じる人
もくじ
アクサダイレクトはどんな保険会社?
アクサダイレクトは、大量のテレビCMが放送されていることで知名度も高いのではないでしょうか。
正式な社名はアクサ損害保険で、世界最大級の保険・資産運用グループであるアクサグループの一員です。
設立は1998年6月で、現在は同グループのアクサ生命保険株式会社の100%子会社になっています。自動車保険の他に、バイク保険やペット保険を主力商品としています。
ソルベンシーマージン比率は2017年度で782.5と、ネット自動車保険を販売している会社の中ではソニー損保を抑えてトップとなっており、健全な経営状況がうかがえます。
参考:ネット自動車保険各社のソルベンシーマージン比率(2017年)
※ 上から保険料収入順
保険会社名 | ソルベンシー マージン比率 |
---|---|
ソニー損保 | 782.1 |
アクサダイレクト | 782.5 |
チューリッヒ | 624.1 |
三井ダイレクト | 457.5 |
SBI損保 | 366.1 |
セゾン自動車火災 | 463.9 |
イーデザイン損保 | 282.4 |
そんぽ24 | 1081.6 |
セコム損保 | 619.4 |
アクサダイレクトの自動車保険の特長は3つ
アクサダイレクトの自動車保険の特長は以下の3つです。
最高で20,000円!最高水準のインターネット割引
保険始期日が2018年7月3日以降の契約では、インターネットでの申し込みの場合、最大20,000円のインターネット割引が適用されます。
ただし、割引額は保険料の総額によって変動するので、実際に20,000円割引が適用されるのは、保険料が130,000円以上の場合だけです。
下表に一括払いの場合の割引額をまとめました。概ね10%以上の割引が得られることがわかります。
年間保険料 | 割引額 |
---|---|
130,000円以上 | 20,000円割引 |
120,000円以上130,000円未満 | 19,000円割引 |
110,000円以上120,000円未満 | 18,000円割引 |
100,000円以上110,000円未満 | 17,000円割引 |
90,000円以上100,000円未満 | 16,000円割引 |
80,000円以上90,000円未満 | 15,000円割引 |
70,000円以上80,000円未満 | 14,000円割引 |
60,000円以上70,000円未満 | 13,000円割引 |
55,000円以上60,000円未満 | 12,000円割引 |
50,000円以上55,000円未満 | 11,000円割引 |
45,000円以上50,000円未満 | 10,000円割引 |
40,000円以上45,000円未満 | 9,000円割引 |
35,000円以上40,000円未満 | 8,000円割引 |
30,000円以上35,000円未満 | 7,000円割引 |
25,000円以上30,000円未満 | 6,000円割引 |
20,000円以上25,000円未満 | 4,000円割引 |
20,000円未満 | 2,000円割引 |
保険料が安い
インターネット割引額が大きくなったからなのか、同一条件での試算結果では、チューリッヒやSBI損保と互角、場合によってはもっとも安い保険料になりました。
アクサ自社で実施されたアンケートでは、2018年11月時点で他社からアクサダイレクトに乗り換えた新規契約者の96%が、保険料に満足しているという結果が出ています。
保険料は「走る分だけ」
アクサダイレクトでも、多くのネット自動車保険と同様に走行距離に応じて保険料が設定されています。ただ、走行距離区分は以下のとおり3つしかなく、より細分化されている他社の距離区分と比較すると少ないという印象です。
アクサダイレクトの自動車保険の評判は?
実際のユーザーはアクサダイレクトの自動車保険についてどう評価しているか、実際の口コミ情報を調べてみました。
よい評価
- 他の保険と比べると、保険料が安かった。特に車両保険をつけない場合はダイレクト型のなかでもかなり優位な保険料の提示が期待できると思う。
- 事故に対する対応(搭乗者傷害金入金なども含め)は非常に速い。いざという時の補償額も他社より圧倒的に高かった。
- 山奥でオーバーヒートしたときに、JAFに連絡したら2時間待ちと言われたが、アクサにダメもとで連絡したら25分で来てくれた。JAFの拠点数1700、アクサは9000以上あるので対応に差が出るのも当然かと思った。
悪い評価
- バッテリー上がりのロードサービスが契約期間中1回だけ。無制限にしてほしい。
- オペレーターの感じが非常に悪い。教育がなっていない。これでは担当者の対応も心配。
- 事故にあい、相手が任意保険に入っていなかったので、アクサの人身障害で補償をお願いしたが、事故の写真を見ただけで大した事故ではないので払わないと連絡してきた。弁護士に相談すると、アクサはその種の苦情が結構多いとのこと。加入を検討されている方は気をつけて。
- 電話で問い合わせをしてもしっかり答えられず、お待ちください→保留の繰り返し。手際も悪く要領も悪い。コールセンターのオペレーターは知識がなさすぎ。
アクサダイレクトの自動車保険でおすすめの補償内容は?
まずは、アクサダイレクトの自動車保険の詳細です。
補償内容は標準的、地震時の損害一時金特約あり
基本補償 (自動セットされる補償) | 選択可能 | |
---|---|---|
相手への補償 | 対人賠償保険 対物賠償保険 | 対物全損時修理差額費用補償特約 |
自分や同乗者への補償 | 自損事故保険 無保険車傷害保険 | 人身傷害保険 搭乗者傷害保険 |
自分の車の補償 | 車両保険 車内身の回り品特約(車両保険に自動付帯) | 新車買い替え特約 地震・噴火・津波危険「車両全損時一時金」特約 |
オプションの補償 | 他車運転危険補償特約 | 弁護士特約 ファミリーバイク特約 アクサ安心プラス |
割引の種類は少ない
特約名 | 有無 | 備考 |
---|---|---|
インターネット割引 | あり | 継続時インターネットで手続きすると 「インターネット継続割引」あり |
証券不発行割引 | なし | |
ゴールド免許割引 | あり | |
新車割引 | あり | 保険始期月が新車登録24ヶ月以内 |
セーフティ・サポートカー割引 ASV割引 | あり | |
長期優良契約割引 | なし | |
ハイブリッド電気自動車割引 | なし | |
福祉車両割引 | なし | |
障害者割引 | なし | |
無事故割引 | なし | |
セカンドカー割引 | あり |
事故対応は24時間365日
― | 概要 | 備考 |
---|---|---|
事故受付時間 | 24時間365日 | |
事故発生時の対応 | ・事故相手への連絡 ・代車の手配 ・修理工場への連絡 ・医療機関への確認 ・各関係先への連絡結果の報告 | 平日・土日・祝日に関わらず (年末年始除く) 9~19時に事故受付が完了した場合は 当日中に当社社員から結果を報告する |
拠点数など | 損害調査ネットワーク全国414拠点 指定修理工場1050ヵ所 顧問弁護士全国15事務所 |
プレミアムロードサービスは一長一短あり
― | 概要 |
---|---|
受付 | 24時間365日 |
レッカーサービス | 提携修理工場までは距離無制限 お客様指定の修理工場までは35kmまで無料 |
特徴的なサポート | 10,300ヵ所の拠点で全国をカバー ガソリン代の無料支給は更新2年目から 事故時の交通費支給対象は同乗者全員 |
特長 | 2年目以降は自宅の玄関のカギ開けサービスあり |
見積時に自動的に提示される3つのプラン
アクサダイレクトで見積をとると自動的に3つのプランが提示されます。
アクサダイレクトがおすすめする標準的なプランです。
・プラン2 充実設計
プラン1に、搭乗者傷害と車両保険の自己負担額を軽減したプランです。
・プラン3 充実設計2
プラン2に弁護士特約や搭乗者傷害をセットした時だけつけられる「アクサ安心プラス」のファミリープラスが提携されます。
プランの詳細は下記のとおりです。
プラン1 基本設計 | プラン2 充実設計 | プラン3 充実設計2 | |
---|---|---|---|
対人賠償 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
対物賠償 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
対物全損時修理差額費用特約 | 50万円 | 50万円 | 50万円 |
人身傷害種類 | 搭乗中のみ | 搭乗中のみ | 搭乗中のみ |
人身傷害金額 | 5000万円 | 5000万円 | 無制限 |
搭乗者傷害 | なし | 1000万円 | 1000万円 |
無保険車傷害 | 2億円 | 2億円 | 2億円 |
自損事故 | 設定なし(人身傷害で補償) | 設定なし(人身傷害で補償) | 設定なし(人身傷害で補償) |
車両保険種類 | 一般 | 一般 | 一般 |
車両保険自己負担額 | 5-10万円 | 5-10万円 (車対車免ゼロ特約付き) | 5-10万円 (車対車免ゼロ特約付き) |
特約 | 身の回り品保険(車両保険に含まれる) 地震等車両全損特約 | 身の回り品保険(車両保険に含まれる) 地震等車両全損特約 | 身の回り品保険(車両保険に含まれる) 地震等車両全損特約 弁護士費用等補償特約 アクサ安心プラス(ファミリープラス) |
アクサダイレクトの自動車保険でおすすめのプランや特約は?
上記のプランのうち、基本的な補償がついていればよいという方であれば、「プラン1」に弁護士特約をセットするだけでも十分です。
保険料が全体的に安いので、そのままでも補償内容と保険料のバランスはよいですが、さらに保険料を安くするなら人身傷害保険は3,000万円に変更してもよいと思います。
特約では、チューリッヒと同じく、地震で車両が全損したときに一時金50万円を支払う、地震等車両全損特約をつけることができます。また、身の回り品保険が車両保険をつけると自動的についてくるのはアクサダイレクトならではです。
また、全国で約10,300ヵ所(2018年12月末日現在)のサービス拠点から、24時間365日対応する「AXAプレミアムロードサービス」が契約者全員に無料で付帯されます。
サービス内容としては、他社に先駆けてペットの宿泊費を負担したり、帰宅費用や宿泊費用は同乗者全員分を負担したり、2年目以降の契約で自宅の玄関のカギ開けサービスがつくなど、他社と比較しても手厚い補償が受けられる部分があります。
ただ、1年目の契約では、ガス欠時のガソリン代は実費です。2年目以降は年1回10リットルまで支給されますが、最近は1年目から10リットル無料の会社も多いので、比較すると見劣りする点があります。
もうひとつ、複数の特約がパッケージされた「アクサ安心プラス」は、搭乗者傷害保険の契約があるときだけつけられるオプションです。
ファミリープラス、レディースプラス、ペットプラスの3つがあり、複数のプランを選ぶことも可能です。
全プランに、示談交渉サービス付きの日常生活賠償責任保険特約(いわゆる個人賠償特約)が付きます。これらのプランに含まれる特約には、事故によるケガで残った傷痕の治療費を補償する特約や、同乗していたペットが事故で死傷した時に保険金が受けられる特約などがあります。
特約の概要と各プランの内容は下記のとおりです。
特約名 | 内容 | ファミリープラス | レディースプラス | ペットプラス |
---|---|---|---|---|
搭乗者傷害保険の医療保険金倍額支払特約 | 医療保険金の支払額が2倍になる | ○ | ○ | × |
搭乗者傷害保険の追加支払に関する特約 | 18歳未満の子供が怪我をしたときに追加保険金を支払う | ○ | × | × |
搭乗者傷害保険の家事労働費用補償特約 | 主に家事をしている家族がケガをしたときに1日5000円補償 | ○ | × | × |
形成手術費用補償特約 | 事故による傷痕を消すための費用補助 | ○ | ○ | × |
携行品損害補償特約 | 外出時に持ち物が損害を受けたときに補償 | × | ○ | × |
ペット搭乗中補償特約 | 同乗のペットの死傷に対する補償 | × | × | ○ |
日常生活賠償責任保険特約(示談交渉付) | 家族、ペット含み日常生活で発生した賠償責任の補償 | ○ | ○ | ○ |
アクサダイレクトの自動車保険のデメリットとは?
ネット自動車保険の中でも保険料の安さでは評価が高いアクサダイレクトですが、デメリットとしてはどんなことがあげられるでしょうか。
保険料の安さ以外に強みがない
保険料は見積もりを比較すると安いことがわかるのですが、それ以外の点において「アクサダイレクトが一番」と思わせるよさが、ホームページからは伝わりにくいように思います。
例えば事故対応について気になる点をあげます。
「チームアクサ」が一丸となってサポートする、と書かれていますが、当日中に初動対応可能な受付時間がソニー損保やチューリッヒの20時と比べると1時間早い19時です。
しかも「必要に応じて」と書かれているので、場合によっては待たされる可能性があるとも読めます。
さらに「土日祝日問わず」のそばには「年末年始を除く」とあります。年末年始は帰省の渋滞で事故も多いときですが、もし何かあっても対応してもらえないのか大変不安になります。
顧客満足度が低い
民間の大手調査会社「J.D.パワー社」が実施した自動車保険の2018年顧客満足度ランキングでは、以下のような評価となっています。
・契約者満足度調査:ダイレクト系保険会社部門 9社中8位
・事故対応満足度調査:12社中11位
なんとすべての部門において下から2番目という低評価です。口コミ情報ではもっと評価されてもよいという声もありましたが、ここまで評価が低いと保険料以外の理由では、選択するのをためらってしまいそうです。
今後この状況が改善されるのか、引き続き注意して見ていきたいと思います。
他社との保険料の比較は、一括見積もりサービスを活用するなどして実際にアクサダイレクトが安いのかどうか、確認してみることをおすすめします。
まとめ
- アクサダイレクトの特徴は「高額なインターネット割引」「保険料の安さ」「保険料は走る分だけ」です。
- 保険料は割引の種類は少ないものの全体的には安くなっています。補償内容も他と比較して劣る面はありません。
- 業界2位の売り上げであっても顧客からの評価が低い点は気になります。今後の改善に期待したいと思います。