今度の夏休みに大学生の息子が帰省するのでそのとき車を貸してほしいと言われたけれど、今の自動車保険は本人限定にしているから、契約を変えないと使えない。
でも実際には2、3日しか乗らないのに手続きも面倒だし・・・、と思っていたら、短期間だけ加入できる自動車保険があるんだって?
という、そこのお父さん、今から【必見】の内容をお伝えします。
もくじ
短期の自動車保険とは?
冒頭のお父さんのような別居のお子さんが時々自分の車に乗る場合や、ご自身が他人の車を運転する場合など、一時的に自動車保険が必要な場合は、最低1日から契約できる短期の自動車保険に加入することで万が一の事故に備えることができます。
短期の自動車保険には、大きく分けると以下の2種類があります。
1日自動車保険
1日単位で加入できる自動車保険。1日当たり500円から加入できて、コンビニでも手続きできるお手軽さが特徴です。保険料は安いですが、メリットばかりではないので特徴を理解して利用する必要があります。
ドライバー保険
ドライバー保険は、車は持っていないが継続的に他人の車に乗る、という方向けの保険です。基本的には1年契約ですが短期での契約も可能です。通常の自動車保険と同じく等級があり、1年ごとに更新されます。
以降は「1日自動車保険」に限定して話を進めます。
ドライバー保険については、別記事にて取り上げる予定です。
1日自動車保険が使えるのはどんな場合?使えない場合は?
目的にぴったり合っていれば便利な1日自動車保険ですが、保険料が安い分制限もあります。
1日自動車保険が使えるおすすめのケース
まずは1日自動車保険の加入をおすすめできるケースを挙げてみます。
- 家族や同居の親族の車を短期間運転する場合
冒頭のお父さんの場合が、まさにこのケースに当たります。保険契約者の名義はお父さんではなく、息子さん(車を借りる人)でなければならない点に注意が必要です。借りる日数分の保険に加入することで必要な補償を受けられます。 - 他人の車を短期間運転する場合
特に大学生に多いと思いますが、友達同士で長距離ドライブに誰かの車を共有して行く場合は、車の持ち主以外の人が、各自で必要に応じて加入することで、何かあった場合の友達への影響を最小限にしてくれます。
1日自動車保険が使えないのはこんな場合
逆に以下のような場合は、1日自動車保険を使えない(補償対象外)ケースになります。
- 自分の車
冒頭のように自分の子供に自分の車を運転させる場合は、子供本人の名義で保険に加入させる必要があります。 - レンタカーやカーシェアリングを利用する場合
レンタカーやカーシェアリングで借りた車は保険の対象外です。レンタカー借用時に任意加入を勧められる保険に加入することをおすすめします。 - 業務用の車を借りる場合
1日自動車保険の対象となる車は自家用乗用車に限られます。
1日自動車保険の特徴
それでは、1日自動車保険の特徴をまとめます。
契約期間は最短24時間から最長連続7日間
1日自動車保険の契約期間は、最短で24時間(※)、最長は連続7日分まで加入できます。
7日を超える分については、その都度7日ごとに新しく契約する必要があります。
※損保ジャパン日本興亜の「乗るピタ!」は12時間から契約可能です。
1日自動車保険を販売しているのは代理店型の保険会社のみ
現在加入できる1日自動車保険と保険会社は以下の通りです。
- ちょいのり保険(東京海上日動火災)
- 1DAY保険(三井住友海上)
- 乗るピタ!(損保ジャパン日本興亜)
- ワンデーサポーター(あいおいニッセイ同和)
2019年6月現在は、1日自動車保険は代理店型の保険会社でのみ販売されています。
1日自動車保険の補償内容
1日自動車保険では、基本的な補償内容は各社ほぼ共通になっています。
- 対人賠償
- 対物賠償
- 対物超過修理費特約
- 搭乗者傷害
- 自損事故傷害
- ロードサービス
- 車両(借りた車)の補償
上記のうち、車両補償以外は、基本プランといえる24時間あたり500円のプランで補償されます。
ただし、最近の自動車保険ではほぼ必須となっている人身傷害は含まれていません。
それでも、自分や家族のケガに関しては、搭乗者傷害と自損事故傷害で対応していますが、どちらも保険金は定額なので傷害の程度によっては、契約金額の範囲で実費分支給される人身傷害よりも補償が少なくなる点に注意が必要です。
また、借りた車の補償については、各社免責つき(10~15万円)で上限が300万円までしか補償されないことも注意すべきポイントです。
1日自動車保険の保険料は1日500円から
2019年6月現在、1日自動車保険の保険料は各社以下の通りになっています。
- ちょいのり保険
車両補償なしプラン:500円(24時間あたり)
車両補償ありプラン(スタンダード):1,500円(24時間あたり)
車両補償ありプラン(プレミアム):1,800円(24時間あたり) - 1DAY保険
基本安心Aプラン:500円
お車も安心Bプラン:1,500円
お車も手荷物も安心Cプラン:1,800円 - 乗るピタ!
ライトプラン:400円(12時間)/500円(24時間)
基本プラン:1,200円(12時間)/1,500円(24時間)
安心プラン:1,600円(12時間)/2,000円(24時間) - ワンデーサポーター
ベーシックプラン:500円
ワイドプラン:1,500円
基本プランについてはほぼ横並びという設定になっています。
各社の1日自動車保険の詳細については別記事で取り上げる予定です。
1日自動車保険のメリット、デメリット
短期の自動車保険として便利に使える1日自動車保険。そのメリットとデメリットをまとめます。
1日自動車保険のメリット
- 必要最小限の保険料
1日(24時間)単位の契約なので、乗らない日の分は保険を掛ける必要がありません。 - 当日からでも加入可能
スマホやコンビニで24時間加入できます。(コンビニで加入できるのはちょいのり保険と1DAY保険のみ)
急に運転が必要になった場合でも対応できます。 - 等級制度がない
メリットといえるか微妙なところですが、1日自動車保険には等級制度がありません。もし事故を起こした場合でも、次回契約時の保険料は変わりません。 - 自動車保険の保険料を節約できる
冒頭のケースのように、子供が一時的に利用することを考えて自分の自動車保険を契約すると、年齢条件によって保険料が大幅に上がってしまうことがあります。1日自動車保険を利用することで、年齢条件を下げることなく保険料を節約することができます。
1日自動車保険のデメリット
- 最長期間は7日間
一回の契約で加入できる期間は、最長7日間分です。7日を超える期間になる場合は、その都度契約する必要があります。1ヵ月(4週間)使う場合は7日ごとに契約が必要です。 - 契約期間が長期になる場合は割高になる
1日500円と言っても1ヵ月(30日)では15,000円です。子供が自分の車を運転するのが長くなるようなら、契約変更をしたほうが保険料が安くなることも考えられます。
1日自動車保険は、あくまでも数日間、といった限定された使い方に向いています。 - PCからや格安SIMを使っている場合に申し込みができない場合がある
各社微妙に申し込み可能な手段が違っているので注意が必要です。・クレジットカード決済可能な保険(PC・スマホから申し込み可能)
ちょいのり保険、乗るピタ!
・docomo、au、SoftBank(Y!mobile含む)のスマホから申し込み可能
ちょいのり保険、1DAY保険、ワンデーサポーターワンデーサポーターはコンビニ決済に対応していないため、格安SIMでスマホを使っている方は加入する方法がない点に注意が必要です。
まとめ
特に自分の車を持っていない方は、人の車を借りて運転する機会があると思います。
その場合、短時間、短距離であったとしても無保険で運転するのはリスクが高すぎます。
1日自動車保険ですべてをカバーできるわけではありませんが、万が一の場合にも出来る限り迷惑がかけないために活用してください。
- 短期間人の車を借りて乗るときに、1日自動車保険を活用すると便利です。
- 1日自動車保険をうまく使うと自動車保険の保険料を節約できる場合があります。
- 補償範囲がある程度限られる点を理解して利用することが重要です。
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